・代謝とダイエットの科学


(1)カロリーとは何か?

皆さんは、「カロリー」という言葉はご存知でしょうか?「カロリーが高い」とか「カロリー控えめ」などのように日常生活で使っている「カロリー」ですが、カロリーとは、実は「エネルギーの単位」なのです。学校で勉強する理科では、エネルギーの単位として、一般的には「カロリーcal」は使用せず、「ジュールJ」という単位を使用します。「1 J」はどのくらいの大きさのエネルギーなのかというと、「1 Nの力で物体を1 m動かすときの仕事」が1 Jです。また、「1 Wの仕事率を1秒間行ったときの仕事」も1 Jです。私たちにとっては、後者の定義の方が日常的かもしれませんね。

さて、「カロリー」の定義はというと、「1 gの水の温度を標準大気圧下で1上げるのに必要な熱量」が1 calです。それでは、この熱量を簡単に計算してみましょう。ある物質1 gの温度を1℃だけ上昇させるのに必要な熱量を、「比熱」といいます。水の比熱は、約4.2 J/g℃です。これより、1 gの水を1上げるのに必要な熱量は、次のように求められます。

 

 4.2J/g× 1g× 1〕= 4.2 J

 

これより、だいたい「1 cal4.2 J」だということが分かります。かつてはエネルギーの単位として広く用いられてきた「カロリー」ですが、現在は、栄養学などの狭い領域でしか使用されていません。自然科学におけるエネルギーの単位は、現在ではジュールが主流なのです。

 

(2)人間に必要なエネルギー

人間などの生物にとって、「三大栄養素」と呼ばれているものがあります。それは、「炭水化物」・「タンパク質」・「脂質」の3つです。これに「無機質(ミネラル)」と「ビタミン」を加えたものは、「五大栄養素」と呼ばれることがあります。これらの栄養素がバランスよく摂取されることが、健康な身体を築く基本になります。

 

(i)炭水化物

私たちが、普段最も多く摂取している栄養素は、一体何でしょうか?それは、「炭水化物」です。私たちは、炭水化物から、総カロリーの半分以上を得ています。もちろん、牛肉や豚肉などは、炭水化物ではありません。しかし、食肉となる牛や豚の飼料にも、炭水化物が使われているので、私たちが身体を動かすエネルギーは、元をたどれば大半が炭水化物から来ているといっても、過言ではありません。

炭水化物の一般式は、「CnH2nOn」あるいは「Cm(H2O)n」と表すことができます。「Cm(H2O)n」という表し方は、炭素Cに水H2Oが結合しているように見えるので、「炭水化物」という名前が付いています。そのため、かつては「含水炭素」と呼ばれることもありました。炭水化物の多くは、植物が二酸化炭素と水から、太陽光線のエネルギーを利用して作り出し、蓄えているものです。例えば、植物は「光合成」によって、二酸化炭素CO2と水H2Oから、グルコース(ブドウ糖)C6H12O6を生成します。

 

6CO2 + 6H2O → C6H12O6 + 6O2

 

なお、ときに「炭水化物」と「糖質」を同意語のように使うことがありますが、厳密には異なります。炭水化物は糖質の「必要条件」ですが、「十分条件」ではないからです。つまり、炭水化物の方が糖質よりも、広い定義なのです。糖質とは、炭水化物のうち、人間の消化酵素で消化することができ、その後吸収され、エネルギー源として利用される物質のことです。したがって、食物繊維などの「難消化性糖類」は、炭水化物には含まれますが、糖質には含まれません。

人間は、約1,500 kcalのエネルギーを、炭水化物として蓄えています。「グルコース」や「スクロース」はもちろんですが、お米やパン、麺などの穀物に含まれる「デンプン」も、糖質の仲間です。デンプンは、グルコース分子が長くつながり、らせん構造になった巨大分子です。グルコースは、水に溶けやすく貯蔵性が悪いので、デンプンの形にして、植物は種子や地下茎などにグルコースを蓄えています。炭水化物の中でも、グルコースは代表的なエネルギー供給物質であり、脳はグルコースから得られるエネルギーを中心に活動しています。炭水化物は、身体に最も必要とされる栄養素なので、多くの国や文化で、炭水化物を多く含む食品が主食となっています。

 

http://www.org-chem.org/yuuki/taste/glucose.GIF

.1  グルコースの分子モデル

 

(ii)タンパク質

「タンパク質」は、皮膚や筋肉などを構成している物質です。その正体は、分子量が数千から数万以上にまでなる、巨大分子なのです。タンパク質は、「アミノ酸」がいくつも脱水縮合して、アミノ酸が連なった構造になっており、食事で摂取した肉や魚などのタンパク質は、消化管でいったん「アミノ酸」にまで分解され、身体に吸収されます。吸収されたアミノ酸は、そのまま使われたり、新たにタンパク質を作る材料になったりします。

次の図.2に、巨大なタンパク質の分子モデルを示しました。図.2の「アルコールデヒドロゲナーゼ」は、体内のアルコールをアルデヒドに酸化処理する酵素です。この酵素は、実に508個ものアミノ酸が連なった巨大分子なのです。この酵素があるお陰で、私たちは、嗜好品としてアルコールを楽しむことができます。もし人間にアルコールデヒドロゲナーゼがなかったら、アルコールによって脳の活動が強力に抑制されてしまい、アルコールを楽しむどころではなくなってしまいます。

 

dehydrogenase.gif

.2  「アルコールデヒドロゲナーゼ」の分子モデル

 

 なお、ヒトは1日に約6080 gのタンパク質を食事から摂取していますが、身体の中では、1日に160200 gものタンパク質が作られています。これは、自分自身のタンパク質をアミノ酸に分解して、それをタンパク質の合成材料として、「リサイクル」しているからです。つまり、タンパク質の材料のほとんどは、外部から摂取する「食事」ではなく、自分自身の「分解産物」ということになります。この機構に関わっているのが、「オートファジー」あるいは「自食」と呼ばれる仕組みです。オートファジーは、「プログラム細胞死」の1つで、細胞内での異常なタンパク質の蓄積を防いだり、過剰にタンパク質合成したときや栄養環境が悪化したときに、タンパク質のリサイクルを行ったりしてします。また、細胞質内に侵入した病原微生物を排除することで、生体の恒常性維持にも関与しています。オートファジーは、酵母からヒトに至るまでの真核生物に見られる機構であり、細胞のガン化抑制にも関与することが知られています。東京工業大学の名誉教授である大隅良典は、オートファジーの仕組みを解明した功績により、2016年に「ノーベル生理学・医学賞」を受賞しました。

 

(iii)脂質

「脂質」は、簡単にいえば「油」のことで、その基本構造は、「高級脂肪酸」と「グリセリン」が結合した「エステル」です。油は、常温で固体である「脂肪」と、常温で液体である「脂肪油」に分けられます。脂質は、動植物の生体成分となっており、人間は体全体で、約70,000 kcalものエネルギーを脂質として蓄えています。フルマラソンでも、消費するエネルギーはたったの2,400 kcal程度です。これは、単純計算でフルマラソンを約29回も走れる膨大なエネルギー量です。

脂質は、エネルギー効率が三大栄養素の中で最も優れており、脂質を多く含む食材や料理は、必然的に高カロリーとなります。炭水化物やタンパク質は、1 g当たりで約4 kcalのエネルギーにしかなりませんが、脂質は、1 g当たりで約9 kcalのエネルギーになります。

 

食べ物, テーブル, 皿, 室内 が含まれている画像

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.3  ジャンクフードには、脂肪分が多く含まれ、高カロリーである

 

身体の中で脂質といえば、「皮下脂肪」や「内蔵脂肪」などのような、いわゆる「中性脂肪」のイメージがあります。しかし、脂質の中でも、「リン脂質」や「コレステロール」は、細胞膜などの構成成分として、あるいはホルモンとして、生体機能調整において重要な役割を果たしています。

なお、ヒトは「コレステロール」を、体重の約0.2%も有しています。つまり、体重60 kgの成人であれば、約120 gものコレステロールを持っているということになります。体内のコレステロールは、主に肝臓で作られています。よくコレステロール値を気にして、卵の摂取を控える人がいます。しかし、鶏卵1個に含まれるコレステロールは、たったの0.2 g程度に過ぎません。ということは、身体に持っている全コレステロール量と比較すれば、たとえ卵を食べるのを控えたとしても、コレステロール量にはほとんど意味を成さないということになります。

ただし、もし体内のコレステロール量を心配するのであれば、脂肪分の多い食べ物を大量に摂取することは、禁物かもしれません。なぜなら、水に溶けない脂肪を消化するために「胆汁酸」が作られますが、この胆汁酸の原料が、コレステロールだからです。そこで、胆汁酸が体内で必要となれば、肝臓が胆汁酸を作るために、コレステロールをせっせと作り出し、余った分を血液に入れてしまうことになります。そのため、脂肪を大量に摂ると、体内のコレステロール値が上がるという訳です。

 

(3)人間の仕事率

人間が生活していく上で1日に必要なカロリーは、性別や年齢によって変わってきますが、およそ2,000 kcal程度だといわれています。しかしながら、同じ年代でも、1日に必要なカロリーは、その人の「身体活動レベル」によって大きく変わってきます。「1日に必要なカロリー」は、一般的に次のようにして求めることができます。

 

1日に必要なカロリー〔kcal/日〕= 1日の基礎代謝量〔kcal/日〕× 身体活動レベル

 

ここで「基礎代謝」というのは、何もせずにじっとしていても、生命活動を維持するために消費されるエネルギーのことです。「何もせず」というのは、快適な環境で横になって、安静に過ごすということです。したがって、一般的な健康で文化的な生活していれば、普通は基礎代謝よりも、多くのエネルギーを1日で消費します。

基礎代謝は、成人男性で約1,500 kcal/日、成人女性で約1,200 kcal/日となっています。一般的に体重が多い人ほど、基礎代謝は大きくなります。次の表.1より、自分の年代の基礎代謝基準値〔kcal/(kg・日)〕に自分の体重〔kg〕をかけたものが、自分の「基礎代謝量」となります。

 

基礎代謝量〔kcal/日〕= 基礎代謝基準値〔kcal/(kg・日)× 体重〔kg

 

.1  基礎代謝(厚生労働省HP日本人の食事摂取基準」より引用)

年齢

男性

女性

基礎代謝

基準値

基準体重

 

平均基礎

代謝量

基礎代謝

基準値

基準体重

 

平均基礎

代謝量

1011

37.4

35.5

1,330

34.8

35.7

1,240

1214

31.0

50.0

1,550

29.6

45.6

1,350

1517

27.0

58.3

1,570

25.3

50.0

1,270

1829

24.0

63.5

1,520

23.6

50.0

1,180

3049

22.3

68.0

1,520

21.7

52.7

1,140

5069

21.5

64.0

1,380

20.7

53.2

1,100

70歳以上

21.5

57.2

1,230

20.7

49.7

1,030

 

「身体活動レベル」は、その人の活動レベルによって、大きく3段階に分類することができます。次の表.2からも分かるように、一日中机に向かって座っているだけでも、基礎代謝の1.5倍ものエネルギーを消費するのです。立ち仕事や日常的に運動をする人は身体活動レベル2で、どちらにも該当しない方は身体活動レベル1.75となります。ただし、これは飽くまで目安であることを念頭に置いてください。

 

.2  身体活動レベル(厚生労働省HP日本人の食事摂取基準」より引用)

身体活動

レベル

低い

普通

高い

1.5

1.75

2.0

日常生活内容

生活の大部分が座位で、静的な活動が中心

座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客業等、あるいは通勤・買い物・家事・軽いスポーツ等をする

移動や立位の多い仕事への従事者。あるいはスポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている

 

これより、1日に必要なカロリーは、基礎代謝に身体活動レベルを掛けることで求めることができるのです。ここで例として、25歳の男性(体重63.5 kg、身体活動レベル1.75)1日に必要なカロリーを求めてみましょう。上記男性で1日に必要なカロリーは、

 

1日に必要なカロリー〔kcal/日〕= 1,520kcal/日〕× 1.75 2,660kcal/日〕

 

2,660 kcal/日とは、どのくらいのカロリーかというと、茶碗ご飯1(150 g)が約240 kcalなので、だいたい「ご飯11杯分のカロリー」になります。ご飯11杯分と考えると、大層なカロリーですね。また、2,660 kcal/日の単位を、「kJ/日」に変換すると、

 

2,660kcal/日〕× 4.2J/cal〕= 11,172kJ/

 

これより、「2,660 kcal/日=11,172 kJ/日」ということが分かります。また、折角ですから、この値から人間の仕事率〔W〕を計算してみましょう。「1 W1 J/秒」なので、人間の仕事率は次のようになります。

 

人間の仕事率〔W〕= 11,172×1,000J/日〕× 1/(24×60×60)〔日/秒〕= 129W

 

これより、人間の仕事率は、約129 Wということが分かります。よく雑学などで、「人間のパワーは100 W電球と同じである」と耳にしますが、独立変数である基礎代謝量や身体活動レベルを変えてみても、仕事率はだいたい100 W前後の値になるので、あながち間違っているわけではありません。人間のパワーが100 W電球と同じと考えると、少し虚しくもなります。しかし、人間の仕事率は、寝ているときも含めて、1日の平均で算出しているので、実際に活動しているときは、もう少し高い仕事率になるかと思われます。

 

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.4 人間のエネルギー効率とほぼ等しい「100W」の電球

 

ちなみに、馬一頭が発揮する仕事率は「1馬力」と呼ばれ、これは「約740 W」に相当します。人間の仕事率を馬力にすると約0.2馬力であり、四輪自動車では100200馬力、F1マシンでは720740馬力、ジェット機では7万〜10万馬力、H2Aロケットでは1,100万馬力にもなります。ただし、1馬力は、輓馬(荷を引く馬)が継続的に荷を引っ張る際の仕事率を基準にしているため、単純に「馬の最高出力=1馬力」を表す訳ではないということに、注意しなければなりません。実際に、全力で加速しているサラブレッドは、数十馬力ものパワーを出していますし、人間でも、100 m走などにおける瞬間的な最大出力では、1馬力程度のパワーを出すことができます。

 

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.5  1馬力はだいたい「740 W」の仕事率である

 

 (4)エネルギーの作り方

 私たちが生命活動を維持できているのは、体内でエネルギーを作り出しているからです。生物が摂取した物質を分解して、エネルギーを作り出せるような栄養素にすることを、「消化」といいます。私たちは、食べ物を消化することで、食物を「炭水化物」や「タンパク質」、「脂質」などに分解しているのです。これらの栄養素は、消化の過程を経て、さらに分解され、糖質は「グルコース」に、タンパク質は「アミノ酸」に、脂質は「脂肪酸」や「グリセリン」などに分解されていきます。この過程は、人間だけでなく、ほとんどの動物に共通して見られることです。

それでは、私たちが消化することで得た「グルコース」や「アミノ酸」、「脂肪酸」が、どのようにエネルギーを作り出していくのか、簡単に説明していきましょう。まず、私たちは、エネルギーを得るために、体内で化学反応を起こしています。また、外部にエネルギーを取り出すためには、その化学反応は「発熱反応」でなくてはなりません。例として、ABが化学反応して、CDが生成するという気体反応を考えます。

 

A()  + B() = C()  + D()  + QkJ

 

この熱化学方程式の反応熱をQkJ〕とすると、Q 0なら発熱反応です。そして、この反応熱は、A, B, C, Dそれぞれの分子の「結合エネルギー」の総和から求めることができます。結合エネルギーは、気体状態の2原子間の「共有結合」1 molを切って、ばらばらの状態にするのに必要なエネルギーなので、その分子の結合エネルギーの総和が大きいほど、分子全体の結合が強固で安定であるということになります。一般的に化学反応は、「不安定な状態」から「安定な状態」に変化した時に発熱をします。よって、

 

CDの結合エネルギーの総和 ABの結合エネルギーの総和

 

ならば、この反応は発熱反応であるということになります。また、反応熱Qは、両辺の結合エネルギーの差より求めることができますが、これは反応物と生成物が気体のときにしか定義できないので、体内の化学反応には単純に適用することはできません。しかし、考え方としてはこの考え方が非常に大切なのです(熱化学を参照)

 私たちがエネルギーを得たいとき、エネルギーを取り出すたびに、体内で色々な化学反応を起こしているのでは、非常に大変です。そこで、生物の体は、エネルギーを取り出しやすいような化合物を合成して、エネルギーを得たいときに、その化合物を化学反応させることで、エネルギーを取り出しているのです。私たちの身体でその役割を果たしている化合物は、「アデノシン三リン酸(ATP)」です。

 

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.6  「アデノシン三リン酸(ATP)」の構造式

 

ATPの分子構造は特殊で、1個の「アデノシン」に3個の「リン酸基」が結合しています。図.6POの部分を「リン酸無水結合」といいますが、この結合はエネルギー的に不安定であり、結合エネルギーが小さいです。この理由は、リン酸無水結合の負電荷の反発が大きいことによります。私たちの体は、このATPの末端のリン酸基を切り離して、安定な物質にすることにより、エネルギーを外部に取り出しています。具体的には、次のように「ATP」が、「アデノシン二リン酸(ADP)」と「リン酸(Pi)」に分解される際に、生じるエネルギーを利用しています。

 

ATP  ADP + Pi

 

つまり、私たちが摂取した食物の栄養の行方は、まずはATPを合成することなのです。体内でATPを合成する経路はたくさんありますが、その中でも主要な「解糖系」・「クエン酸回路(TCA回路)」・「電子伝達系(酸化的リン酸化経路)」の3つの経路について、簡単に説明したいと思います。

 

(i)解糖系

 「解糖系」とは、その名の通り、「グルコース」を代謝して、ATPを得る経路のことです。その反応は、細胞質気質で行われます。解糖系は、酸素がないような嫌気的条件でも反応が進み、「グルコース」から「ピルビン酸」を経て、最終的には「乳酸」に代謝されます。ただし、このときに酸素があるような好気的条件であるならば、「グルコース」は乳酸まで代謝されずに、「ピルビン酸」で停止し、ミトコンドリア内で「アセチルCoA」となります。解糖系では、この過程でATPを生産していきます。

 

グルコース → ピルビン酸 (嫌気的条件) 乳酸

グルコース → ピルビン酸 (好気的条件) アセチルCoA

 

 (ii)クエン酸回路(TCA回路)

 「クエン酸回路」は、「アセチルCoA」を代謝して、ATPを得る経路のことです。その反応は、細胞のミトコンドリアで行われます。反応は酸素を必要とする好気的条件で進み、「アセチルCoA」が「クエン酸」になる反応から開始されます。クエン酸回路では、クエン酸が様々な処理を受けて、ATPを生産していきます。クエン酸回路の源であるアセチルCoAは、「グルコース」・「アミノ酸」・「脂肪酸」より補給されます。特に、アセチルCoAの原料がグルコースの場合は、酸素のある好気的条件の解糖系で生じた「ピルビン酸」をアセチルCoAに変換することで、代謝を解糖系と連鎖的に行うことができます。アミノ酸の場合は、「ロイシン」のようなアミノ酸が、アセチルCoAに直接変換されます。脂肪酸の場合は、「脂肪酸」がβ酸化されて、大量のアセチルCoAを生じます。

 

グルコース or  アミノ酸 or 脂肪酸 → アセチルCoA

 

(iii)電子伝達系(酸化的リン酸化経路)

 「電子伝達系」は、解糖系やクエン酸回路でATPを得るときに同時に生成する、「還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドNADH」や「還元型フラビンアデニンジヌクレオチドFADH2を利用して、ATPを得る経路のことです。その反応は、細胞のミトコンドリアで行われます。1分子のNADHからは3分子のATP1分子のFADH2からは2分子のATPを得ることができます。

 

(iv)ATPのエネルギー効率

 私たちの身体では、主にこれら3つの経路から、ATPを作り出しているのです。もし1分子のグルコースが、酸素のある好気的条件でこれら3つの経路で代謝されたとすると、最大で38分子のATPを得ることができます。また、グルコースC6H12O6は、代謝の過程を経て二酸化炭素CO2と水H2Oに分解されますが、この反応を熱化学方程式で表すと、次のようになります。

 

C6H12O6 + 6O2 = 6CO2 + 6H2O + 2,820 kJ

 

この熱化学方程式の反応熱2,820 kJは、1 molのグルコースが完全燃焼したときに放出される熱量、すなわち「燃焼熱」を表しています。「ヘスの法則」より、化学変化に伴う熱の収支は、どのような反応経路を取っても同じになるので、この反応熱が、私たちの身体のエネルギーのもとになるのです(熱化学を参照)。私たちの身体では、この燃焼の過程で、ATPを生産していきます。1 molATPからは、30.5 kJのエネルギーを取り出すことができるので、私たちの身体の「エネルギー効率」を求めてみると、次のようになります。

 

 

この41%というエネルギー効率は、化石燃料の燃焼熱を大いに利用する「火力発電」とほぼ等しい数値です。また、代謝の過程では、何十段階もの反応を重ねています。例えば、1つの反応のエネルギー効率が90%であったとしても、これを5回繰り返すだけで、エネルギー効率は0.90×0.90×0.90×0.90×0.900.59となり、59%にまでエネルギー効率は落ちてしまいます。このことを考慮すると、私たちの身体は、非常に無駄のない熱機関であるといえるでしょう。なお、使われなかった残りのエネルギーはどうなるのかというと、体内で「熱」として分散されます。運動すると身体が熱くなるのは、このためです。

 

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.7  人間のエネルギー効率は、「火力発電」とほぼ等しい

 

(5)脂肪の役割

 一般的なダイエットの目的といえば、ずばり「中性脂肪」を減らすことだということができます。脂肪は、他の栄養素と比較してもエネルギー効率が良いため、生物の「エネルギーの貯蔵庫」としての役割を果たしています。そのため、過剰に摂取したエネルギーは、脂肪として蓄えられるのです。脂肪を蓄えないようにするためには、単純に脂質を抑えた食事をすればいいではないかと思うかもしれません。しかし、脂質を抑えていても、脂肪は増えます。その理由は、摂取したエネルギーが過剰なとき、アセチルCoAが「β酸化」のほぼ逆のルートで、脂肪酸になるからです。クエン酸回路で活躍するアセチルCoAですが、アセチルCoAは「脂肪酸」だけでなく、「グルコース」や「アミノ酸」からも変換されます。したがって、どんな食生活をしていようと、食べ過ぎた分は、アセチルCoAを経て脂肪となるのです。

現代人にとっては、目の敵にされている脂肪ですが、野生動物にとっては、脂肪はとても重要な役割を果たしています。例えば、クマやリスなどの野生動物は、餌の少ない冬期間に、皮下脂肪をたっぷりと蓄えて、「冬眠」をします。冬眠中は、恒温動物であることを中断し、体温は周囲の気温まで下がります。組織が冷えると、必要なエネルギーの量が減るので、代謝を抑制することができ、心拍数や呼吸、組織の生化学反応が減ります。冬眠は高度に発達したシステムで、途中で外気が2より下がると、身体が凍らないように、能動的に熱を生成して、体温を25に保ちます。冬眠中は一切の摂食行動をせずに、脂肪だけを分解してエネルギーを得ているのです。そして、冬眠から醒める頃には、皮下脂肪がほとんど使い切られた状態になっています。

  

黒, 動物, 熊, 哺乳動物 が含まれている画像

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.8  「冬眠」すの親るアメリカグマの親子

 

 このような現象は、ヒトにも当てはめることができ、ヒトの身体は、食物の摂食が絶たれて飢餓状態に陥ると、脂肪を分解して、なんとか延命を図ろうとします。野生動物は、冬眠中では基礎代謝を減らして、消費カロリーを抑えようとしますが、ヒトが飢餓状態に陥っても、同じような働きが起きます。基礎代謝は、表.1でも説明したように、基礎代謝基準値に体重を掛けた値なので、体重が多いほど、基礎代謝は大きくなります。それ故、ヒトは飢餓状態に陥ると、まずは体重を減らして、基礎代謝を減らそうとします。最初に優先的に分解されるのは「筋肉」です。肝臓や筋肉に糖として蓄えられている「グリコーゲン」は、絶食後、わずか1日で「グルコース」に分解され、全身で使い果たされます。基本的に脳は、グルコース以外の栄養素を通常は利用できないので、身体は筋肉を分解して「アミノ酸」を作り出し、そのアミノ酸を「糖新生」によって、グルコースに変換していきます。このようにして、筋肉量が減少して体重が少なくなり、内蔵の活動も低下した状態では、基礎代謝は通常の3/4ほどにまで減少すると考えられます。

 

アミノ酸 → オキザロ酢酸 → ホスホエノールピルビン酸 → トリオースリン酸 → グルコース

 

筋肉が分解できなくなってからは、いよいよ脂肪の出番です。脂肪を分解する「β酸化」が活性化し、脂肪酸が大量のアセチルCoAに分解されていきます。アセチルCoAは、このままでは分子量が大きすぎて血中へ移動できないので、アセト酢酸や3-ヒドロキシ酪酸などの様々な「ケトン体」に変換され、全身の細胞に運ばれていきます。ケトン体は、各細胞に到達すると、再びアセチルCoAに変換され、クエン酸回路により、エネルギーを生産していきます。特に脳では、糖不足のときは、このケトン体がグルコースに代わるエネルギー源として、消費されることが分かっています。

 

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.9  飢餓状態では、脂肪酸の「β酸化」によって、「ケトン体」が生成する

 

このような代謝をすることで、ヒトは理論上、水分の補給さえあれば、絶食状態でも23ヶ月程度の生存が可能になり、この限界を越えれば、餓死に至ることになります。例えば、先の25歳男性(体重63.5 kg)の飢餓状態の1日に必要なカロリーは、飢餓状態の身体活動レベルを1とすると、

 

1日に必要なカロリー〔kcal/日〕= 1,520 × 0.75kcal/日〕× 1 1,140kcal/日〕

 

通常時の消費カロリーは2,660 kcal/日なので、飢餓状態では、およそ半分程度の消費カロリーで済むことになります。この男性の体脂肪率を20%、脂肪のカロリーを9 kcal/gとすると、この男性が生存できる日数は、

 

63.5 × 1,000g× 0.2 × 9kcal/g× 1/1,140〔日/kcal〕= 100〔日〕

 

このように、計算上は絶食後、エネルギー的には約3ヶ月間は生存可能であるということになります。ただし、これはエネルギーの計算上可能であるというだけであって、身体活動レベル1であるならば、健康で文化的な生活とは、程遠い暮らしになることは間違いありません。

健康なヒトが、飢餓により絶命した例といえば、1942年に勃発した、「ガダルカナル島の戦い」があります。日本軍とアメリカ軍が、島内およびその近海で激突し、ガダルカナル島は、太平洋戦争有数の激戦地となりました。半年間の激戦の末に、日本軍は惨敗しましたが、ガダルカナル島に上陸した総兵力約30,000名のうち、死者・行方不明者は、約20,000名であったといわれています。そして、このうち直接の戦闘での戦死者は、わずか約5,000名であり、残りの約15,000名は、餓死と戦病死であったと推定されているのです。ガダルカナル島の戦いでは、日本軍は極限まで追いつめられており、戦闘が始まって3ヶ月後には、ある将校が「そこら中でからっぽの飯盒を手にしたまま兵隊が死んで蛆がわいている」といった旨を、大本営に報告していたといわれています。

その1ヶ月後になって、日本軍はようやく撤退に向けて動き始めましたが、この間にも、多くの将兵が餓死していきました。そして、ちょうどこの頃に、島内の将兵たちの間で、ある「生命判断」が流行り出したのです。「立つことのできる人間は寿命30日。身体を起こして座れる人間は3週間。寝たきり起きられない人間は1週間。寝たまま小便をするものは3日間。ものを言わなくなった者は2日間。まばたきしなくなった者は明日」――というものです。このような生命判断が流行り出すほどに、島内は飢餓に苦しむ将兵たちで溢れていたのです。ガダルカナル島で、健康なヒトが約30日しか生きることができなかった理由としては、極限状態におけるストレスや、不衛生な環境などが考えられます。また、戦いの末期では、軍紀の荒廃は極まり、餓えた兵士の中から、「カニバリズム」も発生したといわれています。

 

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.10  「ガダルカナル島の戦い」は、第二次世界大戦において、日本軍と連合軍が西太平洋ソロモン諸島のガダルカナル島を巡って繰り広げた戦いである

 

なお、無人島などで遭難した際に、水分の補給は、必要不可欠です。そのときに、あなたは、「水分」をどのように補給するでしょうか。一般的には、「海水は飲むべきではない」とされています。海水を飲むと、余計な塩分を体外に排出するために、飲んだ海水の量よりさらに多くの水が必要になり、脱水がかえって早まってしまうからです。そこで、カナダの研究グループは、海水を飲むことが人体に与える影響を、実験によって検証することにしました。

実験の参加者全員が、救命ボートに用意されている非常用食糧(1800 kcal)のみを食べ、そのうち半数は、1日に450 mLの真水に280 mLの海水を混ぜて飲むことにより、真水の不足分を補いました。すると何ということか、実験終了時、海水を混ぜて飲んだグループは、真水だけを飲んだグループよりも、体重の落ち方が25%少なかったのです。摂取された余分な塩分はすべて排出されており、血液にも尿にも、何ら有害な影響は見られませんでした。つまり、「海水は飲むべきでない」という定説は、実は誤りだったのです。人体は「ナトリウム」を必要としていますし、その大部分を「塩化ナトリウム」から得ているのですから、1日に必要な塩分摂取量を超える量の海水を飲みさえしなければ、害はないに決まっているのです。

ただし、大量の海水を飲めば、致命的な腎炎につながる危険性があることは、間違いのない事実です。大切なことは、喉が渇いて、死にそうになってから海水を飲むのではなく、飲用に適した真水の供給源を調達できるまでの間、体力を維持するために、海水を少量ずつ飲むことです。また、「飲用に適した真水の供給源」には、魚がいいかもしれません。魚には、6080%の割合で水分が含まれていますし、実際に漂流した人が語ったところによれば、魚の目は「真水の塊」だといいます。実際に、漂流中に海水を飲んで助かったという話は、何例か知られています。例えば、テエフ・マキマレは、6人の仲間と漂流し、途中で2人が溺死しましたが、9 Lの真水だけで、64日間も生き抜きました。漂流期間のおよそ半分は、海水を飲んでしのいでいたといいます。

さらに、フランスの海洋生物学者であるアラン・ボンバールは、食糧も水も持たずに漂流し、海上で調達できるものだけで生き延びるという、大胆な自己実験を計画しました。そして1952年、ボンバールは、「異端者号」と名付けられた中古のゴムボートで、65日間かけて、大西洋を単独で横断することに成功したのです。実験後、ボンバールの体重は25 kg減少し、赤血球数は50%減少し、体中に吹き出物ができ、視力にも一時的に障害が見られたといいます。ボンバールが、ビタミンC不足により引き起こされる「壊血病」にならなかったのは、海水中の「プランクトン」を毎日小さじ2杯分摂取していたからです。ボンバールは、人間と同じようにビタミンCを合成できないはずのクジラが、壊血病にならないことを知っていたのです。クジラの中には、プランクトンだけを餌にしている種類があり、ボンバールは、「プランクトンにビタミンCが含まれているに違いない」と考えたのでした。ボンバールは、43日間魚の搾り汁だけを飲み、14日間は海水だけを飲んで、生き延びました。ボンバールの苦労にもかかわらず、医療の専門家は現在でも、「漂流中に海水を飲むのは危険だ」と忠告しています。

 

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.11  ボンバールは、中古のゴムボート「異端者号」で、65日間かけて大西洋を単独で横断することに成功した

 

(6)生化学的に考えた効果的なダイエット

 生化学的には、身体にとって最も重要な栄養素は、「炭水化物」でした。炭水化物の中でも、特に重要なのがグルコースで、グルコースは脳のエネルギー源となり、脳は基礎代謝の約20%ものエネルギーを消費することが分かっています。厚生労働省が定めた「食事摂取基準」では、人間が1日に摂取すべき炭水化物は、総エネルギー必要量の5070%が理想的であるとされています。これは、およそ「茶碗ご飯5杯分(750 g)」のカロリーに相当します。また、タンパク質については、総エネルギー量必要量の1015%、脂肪については、総エネルギー量必要量の1530%が理想であるとされています。

 

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.12  ご飯1(150 g)で、約240 kcalである

 

以上のことを踏まえると、私たちの身体は、いかに炭水化物に依存しているかが分かるかと思います。現在、様々なダイエット方法が、メディアに紹介されてはブームになったりしています。その中のダイエット方法の1つに、「ローカーボダイエット」というものがあります。「ローカーボダイエット」は、「炭水化物抜きダイエット」とも呼ばれるダイエット方法であり、これは名前の通り、炭水化物をできるだけ摂取しないように食事制限をするダイエット方法です。炭水化物を抜くということは、すなわち脳のエネルギー源であるグルコースを抜くということにもなります。これは、身体の健康的に大丈夫なのでしょうか?生化学的に、このダイエットの仕組みを、簡単に説明してみましょう。

脳では、通常は主にグルコースを代謝して、エネルギーを生産しています。グルコースは、デンプンを多く含む炭水化物を摂取することによって、得ることができます。しかし、ローカーボダイエットでは、炭水化物を制限しているので、ヒトの脳は糖不足になります。すると、何とかして糖を補おうとする働きが、体内で起こります。最初に起こる働きは、「糖新生」です。まずは糖新生により、アミノ酸をグルコースに変換して、脳の糖不足を補おうとします。しかし、糖新生だけでは、脳の糖不足を100%補うことはできません。それ故に、ヒトの身体は緊急非常措置として、脂肪酸を「β酸化」してアセチルCoAを作り出し、さらにアセチルCoAを変換して、「ケトン体」を大量に生産します。「ケトン体」は、脳が糖不足のときは、グルコースに代わるエネルギー源として、脳で消費されます。このとき、脳ではグルコースの消費量がかなり減少しているので、脳の活動が鈍くなり、身体の機能もそれに伴って不活性化して、基礎代謝は大幅に減少すると考えられます。つまり、ローカーボダイエットでは、基礎代謝が減少しているので、1日に必要なカロリー量が減り、少量の食事でも満足する上、炭水化物を控えているので、代わりに脂肪酸がどんどんと燃焼されていくのです。

ローカーボダイエットの長所は、空腹感を感じにくい上に、何の運動をしなくても、脂肪がどんどんと燃焼されていくことです。しかし、短所をあげるとするならば、これは一種の「飢餓状態」でもあり、脳の活動が低下する上に、身体の抵抗力も減り、血中でケトン体の濃度が高くなると、脱水や中枢障害のような症状が引き起こされることもあるということです。これは、ケトン体である「アセト酢酸」や「3-ヒドロキシ酪酸」の液性が酸性であり、血中濃度が大きくなると、血液のpHが酸性に傾いてしまうためです。

 

.3  「ローカーボダイエット」の長所と短所

長所

短所

・短期間でダイエット効果が出る

・無理な運動は必要ない

・肉類や大豆製品などは自由に食べられる

・リバウンドしやすい

・身体の様々な機能が低下する

・便秘や頭痛などが引き起こされる

 

ローカーボダイエットは、体重が200 kg以上ある超肥満体の人や、糖尿病患者の為に開発されたものであり、もともと健康な人が行うダイエットではありませんでした。しかし、生化学的には、最も効果的に脂肪を減らすことができるダイエットであり、正しい知識を持っている医師や栄養士などの指導の下で実行する分には、かなり有効なダイエット方法だと思います。

しかし、何の知識を持たずに、このダイエットを行うのは推奨できません。半端な雑誌などでは、「ご飯を抜くだけで痩せる」などの記述がありますが、ご飯を抜くだけでは、ローカーボダイエットにはなりません。「糖質」すなわち「糖類」は、お菓子や果物、清涼飲料水など、ありとあらゆる食品に含まれているので、徹底した管理が必要となります。また、ローカーボダイエット中では、絶えず糖新生により、アミノ酸がグルコースに変換されていきます。それ故に、アミノ酸の補給を怠ってはいけません。タンパク質を多く含む食品を摂取し、アミノ酸を補給しないと、脂肪だけでなく、筋肉まで一緒に分解されてしまいます。ローカーボダイエットを行う際は、自己責任の下、よく注意して行うようにしてください。


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・参考文献

1) 厚生労働省「日本人の食事摂取基準

2) 五味川純平「ガダルカナル」文春文庫(1983年発行)

3) 平澤栄次「はじめての生化学」化学同人(1998年発行)

4) 塚原典子/麻見直美「好きになる栄養学」講談社(2008年発行)

5) トレヴァー・ノートン「世にも奇妙な人体実験の歴史」文藝春秋(2012年発行)

6) 船山信次「こわくない有機化合物超入門」技術評論社(2014年発行)

7) 朝日新聞科学グループ編「今さら聞けない科学の常識」講談社(2008年発行)

8) F・アッシュクロフト /矢葉野薫 訳「人間はどこまで耐えられるのか」河出書房新社(2008年発行)