・炎色反応で花火体験!


(1)実験操作

(i) 割りばしを23 cm程度の長さの小片に折る。

(ii) 薬包紙に(3)結果で示した試薬を薬さじで量り取り、乾燥した試験管に入れる。

(iii) 試験管を試験管ばさみで保持し、ガスバーナーで全体を弱火で満遍なく加熱する。

(iv) 固体混合物の融解が始まったら、固体混合物の上部を強火で加熱する。

(v) すべて融解したら、ガスバーナーから少し離し、(i)の割りばしの小片を投入する。

(vi) 激しい反応が終了したら、また(i)の割りばしの小片を投入する。

(vii) (vi)の操作をあと23回繰り返す。

 

(2)理論

炎色反応(flame reaction)は、定性分析で元素の存在を確認するのに有効な方法です。汎用される手法は、白金線を用いたものです。イオンを含む水溶液を、希塩酸HClで洗った白金線の先に少量付け、ガスバーナーの炎にかざします。すると、炎に特有の色が付くのです。これは、原子に熱などのエネルギーを与えると、内側にある安定な電子が励起して不安定な状態となり、熱が下がったときに安定な基底状態となって、このときにそのエネルギー差に対応する光を放出するためです。このエネルギー差は、電子殻のエネルギーが量子化されているため、各元素によって決まった値を取ります。つまり、各元素によって、炎色反応で示す色が決まっており、またそれぞれで異なっているのです。可視光では、振動数が大きいと紫色よりに、振動数が小さいと赤色よりになるので、エネルギー差が大きいほど、紫色よりになります(無機化学(イオンの系統分離)を参照)

しかし、白金線で観察する炎色反応は、炎が小さくて観察しにくいという欠点があります。ここで示す実験は、試験管自体が元素特有の炎色に輝くという方法であり、迫力のある炎色反応が見られます。

 

.1  試験管で行う炎色反応は白金線で行うものよりも迫力がある

 

 塩素酸カリウムKClO3は、400℃以上の高温にすると、融解して液体となり、分解して酸素O2を発生させます。この反応は、二酸化マンガンMnO2などの触媒を加えると促進され、70℃ぐらいの温度でも酸素O2を発生させます。

 

2KClO3  (高温) 2KCl + 3O2

 

塩素酸カリウムKClO3を分解しただけでは炎色反応は起こりませんが、割りばしを入れると炎色反応が観察されます。これは、物が燃えるためには、3つの要素「熱」「酸素」「可燃物」が必要だということを表しています。

 塩素酸カリウムKClO3と割りばしだけでは、紫色のカリウムKの炎色反応が観察されますが、塩化ナトリウムNaClや塩化バリウムBaCl2などの金属塩を加えると、その塩に含まれる元素の炎色反応が観察できます。これは、カリウムKの炎色反応が、他の元素の炎色反応と比較して薄いためです。

 

(3)結果

.1  試薬の組み合わせによる炎色の違い(試薬は薬さじで量り取る)


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